海原会ニュース アーカイブ
昭和・平成・令和、海城の入試
2月上旬の入試で海城中学への入学予定者が選抜された。
海城は高校入試を10年ほど前に中止し、完全な中高一貫校になったため、海城生となるには海城中学の入試に合格するしかない。
昭和のころはというと、圧倒的に高校からの入学者が多かった。
一流都立高校のすべり止めという立ち位置だった昭和後期の海城には7000人もの高校入試希望者があり、願書提出時には長蛇の列。校内では足りず、よそに会場を借りての入試となった。
平成に入ってからは2号館の壁に合格者の受検番号を貼りだすのが恒例になっていた。発表時間になり、脚立に乗った事務の方が巻紙状になった合格者が書かれた紙を貼りだすと、「うわぁーー」と悲鳴にも似た声が校内に響き渡った。携帯を取り出して報告をする人、合格者を抱きしめて動かなくなるお母さん。うつむいて帰る人たちもいた。
今年の入試はネットでの合否が発表されたので、平成の時の感動シーンは校内に無く、合格とわかった人が入学関係書類を受け取りに来るばかりだった。合格とわかった親子がウキウキとした顔で海城にやってきた。お母さんと手を繋いで学校をあとにする合格者を何人も見かけた。一緒に頑張ったからこそ勝ち取った栄冠だったのだろう。
入学前から気の早い話だが、彼らが6年後に卒業した際は、海原会の会員となる。期待して待っているので、まずは海城で青春を謳歌してほしい。
画像上:昭和40年代の海城の出願風景
画像中:合格者の番号が貼りだされた2号館の壁
画像下:入学関係書類交付所と入試広報室の塩田顕二郎さん(H03)