クラブ・委員会ひろば
海原見学会「無言館」にゆく(1)
10月25日 見学会は足を延ばして「信州の鎌倉」ともいう長野・上田市にある「無言館」を訪れた。同館は塩田平(しおだだいら)を見下ろす山王山(さんのうさん)の頂きにある。
館主の窪島誠一郎氏は昭和35年卒で、≪太平洋戦争下 遠い戦地に散った若き画学生たち 戦後60余年 全国ご遺族が守り通した遺作、遺品≫を
集めた異色な美術館です。
上田駅からタクシー相乗りで「無言館!」と告げると、直ちに車を走らせた。
なるほど、市内の道路標識は「無言館」の文字が飛び込んでくる。
さすが、称揚に値することが分かった。
今回は参加者14名、その内 海城出身の紅2点の蒲田・片山両女史、又、ご夫妻二組と華を添えた。更に前副会長で現在後援会長の立石 博巳も参加、万事は最高の機運を盛り上げた。
とにかく楽しかった。鑑賞後は窪島氏のレクチャも感動あり、笑いあり、面白かったし、塩田平を見下ろす眺望も良かった。
この丘は一帯に、無言館・別館・信濃デッサン館・文館などが点在して、さながらウォーキングコースになっている。
一行は途中、美しい風景に見惚れ、カメラに夢中で動こうとしないで思うようにはかどれない。そのことを窪島氏に告げたら、
「ヘタな絵を見るより、風景に惚れていいんじゃない」???
「来てもらったことが大事だよ。良かった!」だって(笑)
残念なことは、ゆっくり見られないこと。途中何人かは時間を気にして、帰途に就いたことです。状況が状況だからやむを得ないと思っている。
(続く)
写真
上 無言館の前で
中 デッサン館へウオーキング
下 塩田平を望む
海原見学会「無言館」にゆく(2)
塩田平にある無言館・信濃デッサン館はウォーキングコース「遊歩百選」
に入っている。見学会一行は無言館から約500m離れたデッサン館に
向かう。
一行の中に、あの元美術教師の草野先生もまじっている。いつもTシャツ
に自画像看板の先生が正装で来た。
先生!今日はまた どうしたの?と言ったら、「慰霊美術館だから喪服調で来たんだよ。カアチャンが何処の葬式に行くの?だって」(笑)
デッサン館は窪島氏が、若いとき私財を投げ打って集めた大正・昭和にかけて夭折された、村山槐多、関根正二、野田英夫、松本俊介、などの美術史に残る優れた作家の美術館です。
鑑賞後、コーヒー館の前で窪島氏を囲んでレクチャを始めた。
若い時の糞尿譚の話し、かと思えば無言館の絵で、九州の遺族が形見の絵を手放すのにためらい、いいと云ったり、いやだと云ったり、繰り返すそのたびに窪島氏は九州に行ったり来たり、の話し。遺族のお婆ちゃんが毎年千円送ってくれる話しだとか、全国行脚して収集した苦労話、彼の絵画を取り囲むドキュメントは涙あり、笑いありで面白い。
窪島氏は無言館についてこう述べている。
「遺族のことを思ったら観覧料はとれない。儲け主義と思われる」
そういえば、以前はお賽銭方式で、鑑賞後 気持ちのある人が出口の賽銭箱?に投げ入れて頂く、ことを知っていた。彼の心が揺れ動く。 というのは、劣化する作品の保全修復、人件費の事など。遂に涙をのんで観覧料を取ることを決断した。昨年のことだ かと思う。
紅葉の夕暮れになった。残ったメンバーで記念にハイ・パチリ。古刹をめぐり、老舗のソバ屋で予想外の大盛りにタラフク、無事終了した。
写真
上 窪島氏を囲んでレクチャ
中 窪島氏とデッサン館前で
下 古刹・前山寺境内で
欠けたパーツにあったモノ
9月の海城祭のとき、現役生徒会では海城学園の紹介展示をしていました。
夕刊フジで進学校を特集をしていた記事が非常に良くまとまっていてそれを切り抜いていて展示にしていたのですが、3回に分かれていた海城の特集の2つしかありません。3つめはどうしたのかというと、集めることができなかったとのこと。
来年の海城祭に向けた資料にしてもらうため、生徒会OB会の齊藤君が新聞社からバックナンバーを取り寄せ贈呈しました。
贈呈した記事に書かれていたことは、主に海城が輩出した人物の特集でした。野村吉三郎、早川雪舟、といった歴史上の人物と言える先輩から、現役の大企業の社長や国会議員までずらり。海城の卒業生評としては世の役に立つ「くせ者」ぞろいとありました。くせ者って何だろう?と一同苦笑しつつも個性豊かな卒業生に誇らしい思いでした。
特集の最後には「次回からは駒場東邦の巻」と書かれていてそちらもちょっと興味が引かれるものがありました。それにしても、海城生は普段から夕刊フジを読んでいるのでしょうか。「ずいぶんオヤジっぽいなぁ」などと悪い冗談を言いながら、生徒会OB会の面々は新大久保をあとにしたのでした。
画像:生徒会OB会と現役生徒会
第121回海城祭を終えて
文化祭実行委員会(文実)・生徒会OB会では10年以上、海城祭において現役生からスペースをいただいて、展示や講演等を続けています。
今年の講演では、現役の東大生でロボットを製作している文実OBの若田部君(117代)が、自らが所属するロボットチームのことや、今年の「NHK大学ロボコン」(※1)に出場した時の様子などについて、映像を交えながら語ってくれました。観客は、熱心に若田部君の講演に聞き入っており、中には講演終了後に、若田部君のところまで熱心に質問にやってくる方までいました。
2日目の夜は、毎年恒例となっている飲み会。昼の海城祭には顔を出せなかったOBも合流。今年2月に亡くなられた小林先生の分まで大いに盛り上がりました。
なお、若田部君が所属する東大チームは、今年の「ABUロボコン」(※2)香港大会に出場、その模様は9月17日(月・祝)午後2時からNHK総合テレビで放送されました。東大チームは惜しくも準決勝で敗退しましたが、ABUロボコン大賞を受賞しました。
若田部君、おめでとう!!
(※1)腕と頭脳に覚えのある大学生達が、手作りのロボットでアイデアと技術力を競う、年に一度の大会
(※2)ABU(アジア太平洋放送連合)に加盟する国と地域の代表チームが ロボット作りを通じて技術力と独創力を競う、ユニークな国際的教育イベント。「NHK大学ロボコン」は、この「ABUロボコン」の日本代表を選考する大会となっている。
写真上段 今年の講演の様子
写真中段 飲み会終了後の集合写真
写真下段 今年のABUロボコンに出場した若田部君(NHKの放送から)
徳光会長訪問@古典芸能研究会
第121回海城祭の古典芸能研究会の寄席に徳光和夫海原会会長が訪問しました。
寄席での落語鑑賞に先立ち、古典芸能研究会設立に尽力した平成23年度海原会賞の三木くんと功労賞の平山くん(ともに平成24年卒)と再会をはたすこともできました。
古典芸能研究会の寄席は、初々しい下級生あり、玄人はだしの上級生あり、なかなかのレベルでした。演目の中には酒に酔ったガマの油売りの話もありましたが、未成年であるにも関わらず堂々たる酔いっぷりを演じ、一同大爆笑。
会長はというと、自身も高校時代は文化祭で高座に上がり大いに湧かせた経験がある落語通。2時からと3時からのステージ両方に現れ、後輩たちの晴れ舞台をじっくりと鑑賞しておられました。
画像上:三木くん、平山くんと徳光会長
画像下:じっくりと聞き入る徳光会長
リニューアル以前の記事は旧 広場で見られます。