クラブ・委員会ひろば
那須海城祭訪問記(その1)
こんにちは。海城祭も近くなったので、6月に那須海城高校の文化祭を訪ねた話をしようと思います。高校と書きましたのは、正式名称・那須高原海城中学校・高等学校が2012年に多摩市へ移転後、新規募集を休止したため現在は高2・3生のみ在学しているからです。
その前の週、海原会総会で塩田教頭とお会いしたとき「文化祭ぜひ来て。いま全校生徒22名なんだよ。」と聞いてましたので「来年が最後となってしまう。目に焼き付けねば」と思い、行ってまいりました。しかし実際に見て、その見方はあわれみであり在校生に失礼であること、行ってみて逆に教えられたことをここに書きます。
近年のナスカイ祭は2011年9月に大久保校3号館で、翌12年より多摩市の元公立中校舎で、大久保でもかつてそうであった6月に文化祭をしています。
塩田顕二郎氏は海城OB、1990(平成元)年の文化祭実行委員長でしたから、校門に置かれたベニヤ板製のアーチや入口の手画き看板、屋台、サークル展示、パンフレットの構成を見れば、塩田氏が生徒さんたちに文化祭のやり方を仕込んできたと、文実OBはわかるのです。
その多摩開催になってからは近隣の子どもたちが遊びに来て、生徒さん制作映画の上映会やおばけ屋敷が名物となっており、そればかりか昨年見たとき、小学生らが在校生と遊んでいるようすが印象的でした。それも子どもたちと、生徒の距離が近いのです。
大久保校もコリントゲームに戸山小の子たちが来ますが、難しいテストに通らないと入れない、という見えない壁が両者の間にあることは否定できないでしょう。
那須校はなぜ子どもたちが「なつく」のか?ナスカイ生には何が備わっているのでしょうか。
元に戻ってもう一つの名物、焼きそばを200NKで買い(えぬけー: 校舎限定通貨。入口のナスカイ銀行で現金から交換する)、栃木産間伐材製の縁台で食べてから校舎に入りました。昨年会った文芸部の生徒さんたちいるかな?と歩いてくと新しい展示部屋が。
「那須高原海城高校 ロケ作品一挙公開」。???
「ロケの街「多摩」テレビ・映画で出会う町」という民間のポスターが貼ってあります。入ると芸能人(美少女)を真ん中に、生徒教職員が笑っている集合写真が何枚も。説明に近づいてきたの方は先生かな?と思ったら地域住民だといいます。話によると、最近多摩市では映画やドラマ、プロモーションビデオを誘致する取り組みが行われており、街や自治体の設備が使われるのですが、中でも学校を舞台にする空き校舎は特に需要があるというのでした。
その中で那須海城高校は人気があるのか、この一年でいくつもロケが行われ平日は大勢の制作スタッフが訪れ放課後、使っていない階や屋上などで撮影が行われたと言うではないですか。それもテレビで見かける人がたくさん。なお出演者は役者さんやエキストラであって、撮影場所を提供する、というサービスだそうです。
「塩田先生も出演されたんですよ。ご覧になりますか?」と、昨日つなぎ合わせたという30分ドラマを見せてくれました。この展示解説にしても準備にしても、教職員や保護者ではありません。地域の人が学校内に入って一緒に活動しているのです。上記の子どもたちがなつく、だけでなく大人たちからも大事にされている学校なのでした。全寮制というと地域から孤立するイメージがあります。校舎も、道路からだいぶ入った丘の上です。それなのに近所の人がにこにこと入っている。
(その2へ続く)
リニューアル以前の記事は旧 広場で見られます。