同期会・同窓会ひろば
たすけもあって
昭和55年卒の常任幹事である堀川一彦さんはお母様の介護をしている。この度、家族を介護する男性の体験記集にその様子をつづった。
堀川さんのご両親は、地方から東京に出てきて、小平に居を構えた。ここから堀川さんは海城や大学にも通ったのだろう。すっかり、東京になじんだご両親は、まだ元気なうちに墓も東京に定めた。
時は流れ、平成17年にはお父様が亡くなった。亡夫の眠る墓に毎日のように通い、周囲の掃除を欠かさなかったお母様が自宅で倒れた時、長男である堀川さんの介護が始まった。
「入院先が確保されているだけでも幸福な人間のケース」
病院関係者に堀川さんは説明を受けた。高齢化社会の厳しい現実であろう。堀川さんのお母様は幸福な人間ということになるらしい。
健康な時のお母様のお付き合いから、知人の弁護士に成年後見人になってもらうなど、バックアップ体制も整っている。
しかし、どんなにプロのバックアップ体制が整っていても、介護の中心となるのは家族の支えだ。入院時に見舞うときには、健康であった頃の思い出や日常のことなど、親子にしかわからない話題をベッドの近くで何気なく語ることが大切である、と堀川さんは語る。
海原会でも堀川さんは折に触れ川柳を詠む。
今回の体験記でもおしまいに川柳が書かれていたのでご紹介する。
自分だけ たすけもあって 自分だけ
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