同期会・同窓会ひろば

【平成11年卒】同級生、新たな著書を出版
投稿者:齊藤 亮輔(平成11年卒)
2016年11月8日(火)

私の友人である呉座勇一君(平成11年卒)が、去る10月下旬に新たな書籍を出版しました。タイトルは、『応仁の乱-戦国時代を生んだ大乱』(中公新書、900円+税)です(写真参照)。
応仁の乱と言えば、室町幕府8代将軍である足利義政が一度は弟の義視を後継者に指名したものの、その直後に義政の妻である日野富子が義尚を出産、富子は義尚を後継将軍にしようと画策、これに、幕府の事件を争っていた細川勝元と山名宗全が介入したために勃発したと、一般的に説明されています。また、この乱をきっかけに室町幕府は衰退していったとも説明されます。
今回の呉座君の著書では、単に応仁の乱そのものだけを取り上げるのではなく、応仁の乱に至るまでの流れや、乱後に室町幕府が図った再建策にも触れながら、上記の通説とは異なった見解を展開しています。また、従来の「日野富子=悪女」、「足利義政=愚鈍」という印象を真っ向から覆す見解を提示しており、新鮮さを感じます。
なお、本書は刊行わずか2週間で三刷が決定しております。
同窓生の皆様、本書に興味を持たれた方は、ぜひ書店に行かれて、本書をお買い上げいただきますと幸いです。
また、中公新書のホームページには、呉座君のインタビュー記事も掲載されておりますので、こちらもぜひご覧ください。
 
  http://www.chuko.co.jp/shinsho/portal/098100.html
 
なお、呉座君は前作『戦争の日本中世史―「下剋上」は本当にあったのか―』(新潮選書、1,500円+税)で、2014年に角川財団学芸賞(※)を受賞しております。デビュー作の『一揆の原理』(ちくま学芸文庫、1,000円+税)と併せ、お買い上げいただきますと幸いです。
 
(※)アカデミズムの成果をひろく一般読書人・読書界につなげ、知の歓びを共有するとともに、研究諸分野の発展に寄与することを目的として、平成15年に設立された。

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