同期会・同窓会ひろば
開業前の東京スカイツリーに行く
ゴールデンウイークの合間の5月2日、機会を得て開業間近のスカイツリーの内覧会に行く。生憎の雨雲が垂れ込み小雨が降る。あらかじめ受付の時間が決められていたので、さしたる混乱もなく4階の搭乗口に着く。40人乗りの大容量エレベーター4基は、順次フル稼働で動いているため、行列もなく乗り込むことが出来た。分速600mで高さ350mにある天望デッキまで50秒で走行する。高性能であるから振動も��室内の装飾が春夏秋冬とそれぞれに分かれているので、それを見ているうちに350mの上空の人になった。耳に僅かに空気の摩擦を感じた。
展望デッキに到着して感じたことは短時間で高い所に来たということである。そして床や開口部が確りした構造で安心感があった。「時空を超えたランドスケープ」というキャッチフレーズどうりの技術の素晴らしさであろう。眼下に広がる大都会東京の街並みが展開している。大きく横たわる隅田川は今も昔も花火大会や桜見物で賑わうだろうなどと考える。その昔旧制中学時代の海城には端艇部があって結構盛んであったそうである。この川でかって先輩達が櫓を漕いで競っていたのだと思った。かなり高層であることと雨天で視界が悪く遠くの高層ビル群は余り良く見えなかった。さらに100m上の天望回廊は雲の中だ。
江戸時代の絵師鍬形薫斎の書いた屏風絵がレプリカだろうが展示してあり、実際の景色と対比して見ると創造図だがよく描けていると思う。三層の展望デッキを歩いているとガラス床があったり、準備中のカフェやレストランがあった。下りエレベーターが到着した5階の出口フロアから入れる巨大商業施設「東京ソラマチ」も今月の22日の開業に合わせて準備中であった。スカイツリーは日本の伝統文化と最先端の技術をミックスして建築されたというが、「東京スカイツリータウン」は地域の経済効果も大きいと期待されている。周辺地域を含めて開業後のインフラの整備が急務ではないかと思った。
(記・石原長夫)
画像上:見上げるスカイツリー
画像中:当日は雲の中…
画像下:鍬形薫斎の江戸一目図屏風
リニューアル以前の記事は旧 広場で見られます。