同期会・同窓会ひろば

50年の¨空白¨を取り戻す古希前に「海城 36会」が念願の修学旅行を実現
投稿者:赤石 浩(昭和36年卒)
2011年11月8日(火)

昭和36年に海城高校を巣立った卒業生の同窓会「海城36会」が10月27・28の両日、50年ぶりに修学旅行を実現。この年の卒業生約350人のうち37名が参加し、世界遺産に登録された¨みちのく奥州¨の名刹・中尊寺を中心に1泊2日のバス旅行を楽しんだ。
海城高校の永い歴史を通して修学旅行が行われなかったのは、昭和36年の卒業生だけである。当時、前年の修学旅行で不祥事が起きたことを受け自粛の意味を込めて見送られたものだった。この事実は今や学校関係者にはほとんど知られていないが、一部では高校の唯一の¨汚点¨として意識の底に深く刻み込まれていた。
「海城36会」でも、当事者として同窓会のたびにこの事が話題になっていた。「何か大事なものを忘れてきた」という感概を持つ同窓生も多く、自然発生的に「みんなで¨忘れ物¨を取りに行こうじゃないか」という声が上がり衆議一決。東日本大震災の被災地を少しでも元気付けたいという意向も働いて、東北での「50年目の修学旅行」が実現した。
 当日の27日早朝は新宿駅西口に集合。総勢37人の中には奈良や浜松、甲府から駆けつけ、盛岡から現地集合の同窓生もいた。
「36会」の会長就任前に、6年前急逝した大西進君は遺影で参加。バスは高速道路を一路北上、松島に直行したが、車中での自己紹介ではそれぞれが自身の人生模様や現状を語り、中で役者として実績を持ち、齢70を前にして劇団を旗揚げした溝口舜亮君は(口あいて 臓物(はらわた)見せる石榴(ざくろ)かな」の心境頑張ります」と演劇への決意と支援を訴えた。
「修学旅行でアルコールは如何なものか?」の声もよそに早くもメートルを上げる仲間もいるなど道中、大いに盛り上がる。松島では日本三景を船で堪能した後、宿泊地秋保温泉に到着。食事に続いて二次会三次会と宴が続き、50年の時間を取り戻すように、一行は歓談に時間を忘れた。
2日目の28日は厳美渓、そして藤原氏三代の栄華を今に伝える毛越寺、平泉・中尊寺を見学し、午後9時前帰京。最後に古希を迎える平成24年、盛大に古希の会を開催することを申し合わせ、またの再会を約して散会した。
写真1 松島クルーズ波止場
写真2 秋保温泉 枕投げ前
写真3 中尊寺
                             以上
                             36会 書記 滝本 喬

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